海外旅行に行きたい! ロンドン旅行。ビクトリア&アルバート博物館を紹介します。
人に教わったものは身につかず、自ら探し、得たものだけが自分の力となる 中川一政 (1893-1991)(画家)
同じ一般向けの「博物館」という括りで括っても、誰が見ても大英博物館とビクトリア&アルバート博物館(V&A)は別物です。一部では、美術館と呼んでいます。確かに大英博物館は学問的で、考古学的ですし、一方、ビクトリア&アルバート博物館の方は、設立の経緯は別にして、超お金持ちコレクターが趣味的に集めた美術品を陳列しているように見えます。その数230万点だそうです。ただ、ビクトリア&アルバート博物館の一点一点をじっくり見ると確かに美しいものばかりですが、美術館と呼べるかどうかというと、そうでもないところがあります。例えば、ダビデ像のように、もちろん一級品なのは間違いないですがレプリカです(私的には本物でもレプリカでも構わないのですが)。それから悪く言えば、収集に一貫性のなさを感じたり、展示数が多すぎて館内が混雑した印象も受けます。そうしたことから、私的には特殊な博物館というイメージを持っています(どちらでもいいのですが) 。ただ、何度か尋ねるうちに、一つ一つの美術品をじっくり見たいと思うようになります。美しいものを鑑賞するという意味では女性旅行客の好みなのかもしれません。
ビクトリア&アルバート博物館(Victoria & Albert Museum)
ビクトリア&アルバート博物館は国立の博物館で、ここの美術品は相当な資産ですが、国の財産のようです。博物館の名前は19世紀にイギリスが産業革命と植民地の拡大により7つの海を制覇した時代に女王として君臨したビクトリア女王と夫君のアルバート公の名前に由来し、19世紀半ばにロンドンで開催された万国博覧会の展示品を基に開館した産業博物館がその基となっているそうです。この博物館で目を引くものは女王と夫君が蒐集したと思われる数々の貴重な品々ではないかと思われます。珍しいものとしては、おそらく、アルバート公が収集されたのでしょうが、日本の展示の中に「根付(印籠などを帯に留めるための小物)」がありました。根付には様々な意匠がありますので、日本人の間でもすでに途絶えたこの根付の収集に今でも興味を持つ方が多くいらっしゃいますが、ロンドンにこの展示があるというのは驚きです。
「Victoria and Albert Museum London Virtual Tour V&A Art Design 4k」Wonderliv Travelさん (11min)
「Spotlight on V&A Jewellery Collections」 Victoria and Albert Museum(公式動画) 10min
「Highlights from the V&A Japan Collections」 (公式動画) 7min
入館案内と交通
水曜日から日曜日の10:00 –17:45(16:45)に営業しています。入場料は無料ですが、できれば事前に予約を入れることを勧めています。 ビクトリア&アルバート博物館_入場関係(公式)
交通はサウス・ケンジントン駅(地:サークル、ピカデリーライン)から歩きます。駅を出て少し北に向かって歩き、郊外に出る幹線道路のクロムウエル道路まで出ると、すぐ正面にあります。博物館はハイドパークの南に位置しますが、周辺は自然史博物館や科学博物館、各国の大使館、カレッジに囲まれています。尚、博物館とハイドパークの間に、ロイヤル・アルバートホール(音楽ホール)があります。市の中心部にありますので、近くに泊まっている方はキャブを利用するのも便利です。