【イタリア旅行】⑯ヴェネチアに行く ~ ヴェネチアってどんな街? オーバーツーリズムの街

イタリア

海外旅行に行きたい! イタリア 旅行。今回からはヴェネチア(Venezia)の紹介です。まずヴェネチアについて説明します。Veneziaはイタリア語です。英語表記はVenice。

どの港に向かっているのか分からなければ、そこに好ましい風などない セネカ (ローマ帝国 哲学者 BC27- AD68)

ヴェネチアはイタリア半島の東側の付け根部分、アドリア海に面した街です。ここは多くの外国人旅行者が訪れるイタリア屈指の人気観光地で、世界中の人がその名を知り、誰もがこの街を世界一の水の都と認めています。ロンドンから出る豪華列車オリエント・エクスプレスはcov-19により運休する前は、ヴェネチア・サンタルチア駅を終着駅としていました。

ヴェネチアはオーバーツーリズムを真っ先に経験している街です

ヴェネチアは世界有数の観光都市ですが、この街を紹介をどんな風に始めるのが良いかいろいろ考えてみました。結論としてはオーバーツーリズムの街として紹介を始めることにしました。

オーバーツーリズム人気の観光地に受け入れ能力を超えた観光客が訪れるという最近の現象を説明する言葉であり、他に適切な言葉もないので敢て使いました。BRICS(新興国)の台頭により、これらの国々(中国やインドなど)の一人当たりGDP(所得) が海外旅行に手が届くほどの水準に達してきました。今後、これらの国からの海外旅行者がますます増加するのは確実です。

日本では京都がこれに該当します。観光客がたくさん来てくれて、観光名所もホテルもレストランもコーヒーショップも土産物屋もみんなホクホクです。こういった嬉しいことがある反面、道が渋滞して日常生活に影響を及ぼし、地元の人の行きつけの廉価なレストランはなくなりゴミや下水は処理能力を越え、生活文化の異なる外国人の街中での振る舞いが目につくようになり、日本人観光客の足も次第に遠のき、住民の減少も起こります。市の経済が良くなれば一般市民も恩恵を受けるのでしょうが、観光客相手の仕事をしていない人にとってはおそらくピンとこないのでしょう。

ヴェネチアは物価の高いことが特徴の一つです。今は海外旅行が大幅に制限され、ホテルの宿泊費は比較的安いのですが、COV-19 が終息して通常に戻るとヴェネチアでは宿泊料が元に戻って相当高くなるでしょう。加えて、ヴェネチア島内では島の入り口、バスターミナルがあるローマ広場以外では車が通れませんので、島内の移動は歩くか運河を走る水上の交通機関を使うのですが、公共交通機関である水上バスを除いて、水上タクシーの料金は他の都市のタクシーよりも相当高いですし、遊びでゴンドラに乗るとこれもまた、かなり高くつきます。レストランやカフェテリアの他、島内に数多くある店舗の商品の値段も高いです。

市当局はホテルに宿泊してほしい

2021年8月にイタリア政府はラグーンの環境保護を目的としてヴェネチア内海への大型クルーズ船の寄港を禁止しました。大型クルーズ船には1隻で数千人が乗船していますから、観光収入に頼る市当局としては大きな問題となりそうですが、クルーズ船乗客は日帰り観光客と同じで一人当たりの消費金額が宿泊旅客よりも小さいため、市としてはクルーズ船の寄港停止に反対をしていないようです。例えばクルーズ船がサンマルコ広場のすぐ近くまで来て停泊していたことを苦々しく思っているそうです。そういった抑制策をとってもベネチアを訪れる観光客は年間2500万人に上り、その4割が宿泊しているそうです。乱暴な計算ですが、島内人口が5万人のところに常時10万人の観光客が滞在し、住人1人に対し2人の観光客が滞在している計算になります。観光客が来ないと成り立たない都市で、2022年からは日帰り観光客から1000円前後(季節変動)の入島料の徴収が始まるそうです。

ヴェネチア旅行のポイント。日帰り旅行もある

この章では、まず、ヴェネチアを旅行するにあたって10のポイントの整理をしたいと思います。ここでの紹介では初めての人にもヴェネチア旅行のポイントをまず理解してもらえればと思います。

① ベネチアは島です。もちろん島内にはぎっしりと建物が建っています。江の島のように陸地とは橋で繋がっていて、線路と道路が走っています。

② 陸から橋で島に入ったところに鉄道駅とバスターミナルが運河を挟んで隣接しています。

③ 島内の移動は、水上交通+歩きです。島の広さは簡単に歩いて横断できる広さですが、実際には水上バス+歩きの移動になると思います。

④ 島内の道路の大半は迷路のような路地で、地図を持っていても迷子になる方が普通です。スマホか簡単な地図は必須です。

⑤ 冒頭で触れたように、ヴェネチアは異常なほど観光客の多い観光の島です。3人に遭うと2人は観光客です。

⑥ したがって、島内の物価はすべて観光地料金です。

⑦ オーバーツーリズムでの旅行客側のマイナスは物価が高い事の他には、待つことと並ぶことですが、ヴェネチアにはバチカン美術館やウフィッツイ美術館のような長時間の行列が必要な施設はありません。

⑧ 島内にはサンマルコ広場とその周りの教会と宮殿、リアルト橋などの観光客が集中するスポットはありますが、ヴェネチア観光は水に浮いたヴェネチアの街並みの中のたくさんの景色を楽しめます。

⑨ 水上バスについて、チケット(カード)の知識も大事ですが、狭い島内でいくつかの系統の水上バスが走っていますので、どのピアに止まって運航しているのか事前に把握しておくと便利です。

⑩ 宿泊先を探す場合には、できれば水上バスのピアの近くがお勧めです。近くて便利というのは次善の理由。荷物もありますし、道に迷わずホテルに行けることが一番の理由です。私のリコメンドはサンマルク広場の先にあるホテルの前に内海が広がった海岸通りのホテル。海岸沿いのレストランもたくさんあります。

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